落語・講談・浪曲 日本演芸なんでもござれ

自称・演芸ブロガーが語る日本演芸(落語・講談・浪曲)ブログ!

講談

誇りと伝統の伝承、或いは言火の移しの美しさ~2018年11月11日 渋谷らくご 春風亭昇羊 林家彦いち 古今亭志ん五 神田松之丞~

松之丞さんはね、負けず嫌いなんですよ 池袋演芸場、18時あがり、、、んっ!? 小顔になりたいなぁ。 今日は芝居のお話を申し上げたいなぁ、なんて おめでたい一席で、シブラク四周年、トリを取らせて頂きました 午前10時5分前、私はPC画面に三画面ウインド…

滑稽と真剣の緩急、或いは鉄壁の拍子とわちゃわちゃ~11月4日 朝練講談会 神田紅純 一龍齋貞橘~

ぺぇ~っと 私は良く喋るんですよ 合点でい! 朝、寒い。これは少し着込まなければと思って着込む。寒くなってきた朝は起きたくない。布団から出るのが億劫である。外へ出れば風は冷たく、体は寒く、吐く息は白く、かき氷にはシロップ。 お江戸日本橋亭に入…

美しき調べの中に光る魂~2018年10月27日 らくごカフェ 第82回 貞橘会~

隅田川乗っ切りの一席でございました。 関西弁っていいですよねぇ 講談の寄席を作ろうとしているんです 娘の目がかっと開いて 天気は気持ちが良いほどの晴れ。神田神保町は大賑わいである。すずらん通りからさくら通りまで真っすぐに伸びるワゴンには、びっ…

言を冓み言の炎とする~2018年10月21日 お江戸日本橋亭 朝練講談会 田辺いちか 一龍齋 貞橘~

釈台の奥にある炎を私は見た。 確かに見たのだ。 天気快晴。心地の良い空気に包まれながらお江戸日本橋亭に足を運ぶ。前回の松之丞さんの時と比べて、明らかに客の入りは少なく、風通しが良い。 私は知っている。こういう会に通う人ほど、生粋の講談好きであ…

神田松之丞は如何にして観客に応えたか~2018年10月7日 お江戸日本橋亭 朝練講談会~

いつもは風通しがいいんです。こんなにお客さんが多いとね、息が詰まって苦しいですね。圧が凄いんですよ、圧が。 私は天邪鬼なんでね、短い話をやろうかなと思うんですけど。 やっすべぇ、やっすべぇ 天候は晴れて過ごしやすく、静かに穏やかな風が街を流れ…

伝説の夜~深夜寄席 2018年9月22日~

堺屋ぁ!日本一ぃ! 台風によって流れた深夜寄席の会を席亭のお心遣いで、同じ演者でやる。そのニュースを目にしたとき、気を長くして待っていようと思いながら、その日がいつになるのだろうと待ちかねていた矢先に、9月22日の開催ということが決まる。 様々…

人の心は市松模様~渋谷らくご 2018年9月14日 20時回~

忠臣蔵は、『別れ』がテーマになっているんです 渋谷らくごには何度か足を運んだことがある。毎回、あの卑猥なホテル街道を抜け、若者達の奇抜過ぎる渋谷O-WESTだかなんだか知らないが、逆マクドナルドみたいなロゴの建物を横目に見て、目的地であるユーロ…

浪曲、テレビ業界の衰退、そして日本の終演について 2018年7月29日

風呂に入ると気分が高まり、鼻歌を歌うことが良くある。かつて、文化放送でラジオパーソナリティを務めていたサンキュータツオは、浪曲とは「鼻歌がずっと続いている感じ」と表現した。まさしく浪曲を言い当てていると思って、私はすぐにその言葉をメモした。…

テレビを捨てて寄席に行こう 2018年7月24日

かれこれ数年になるだろうか。とんとテレビを見る機会が無くなった。そもそも家にテレビが無い。テレビなぞあっても邪魔だし、観たところでありきたりな番組しかやっておらず、面白いと思う番組は殆ど無い。つまらないとはっきり言ってしまって良いと思うく…

迫真の黒い炎~講談師 神田松之丞~2018年7月23日

忘れられない講談がある。まだ人気という大嵐がやってくる前の静かな連雀亭で、神田松之丞さんが最初に出た時のことだった。 今でこそ満員が続き、チケットが取れないという肩書きが付く松之丞さん、おそらく私はその『売れ初めの前夜』に立ち会った人間と言…