落語・講談・浪曲 日本演芸なんでもござれ

自称・演芸ブロガーが語る日本演芸(落語・講談・浪曲)ブログ!

2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

誇りある今を生きる~2019年2月24日 浅草ロック座~

見たいものは見たい。俺はそれを我慢できない。 Don't Stop Me Now 正直に白状するが、私は女の裸体というものに尋常ならざる興味がある。 直接に見ずとも、白桃を齧る時なぞ無意識の内に女の裸体を想起し、山が連なる様なぞは格別で、海に浮かぶ藻なぞを見…

人と人とに架かる橋~2019年2月23日 神田連雀亭 13時30分回~

いつもありがとうございます。 幾年月もあなたと 万世橋は東京都の荒川を支流とする神田川に架かる橋である。明治5年に取り壊された筋違橋の石材を用いてその翌年に建設され、名を萬世橋(よろずばし)と言ったが、庶民の語感のためか次第に音読みで(まんせ…

白さと軽さと心地よさと~2019年2月11日 立川左談次を偲ぶ会~

今日のためにね、一所懸命に稽古してきたんだから 白猫一匹 座布団の上 ある夜。万雷の拍手に迎えられ、舞台袖から大きな白猫が一匹、まるで座布団の上に寝転がるかのようにして現れた。真っ白な顔には居心地が良さそうな笑みが浮かび、嬉しくて堪らない時に…

我々は何に争わされているのか?~争いモンスターとの付き合い方~2019年2月18日

車内での偶然 電車の中で二人の青年の話を聞かなかったら、そんなことを考えることもなかっただろうし、ぞなもしの友人が私の質問に返事を返さなかったら、こんな記事を書くことも無かっただろう。 私の乗った電車の座席は満席で、目的の駅まではまだ少し時…

渡辺美里な人達の速度~2019年2月16日 深夜寄席~

羽を光らせ羽ばたいて 鯉は舟乗り 滝昇り ぐんぐんぐんぐん 伸びるべえ 小痴を楽しみ 笑う人 この胸に深々と突き刺さる矢を抜け 新宿の街を歩いていると、擦れ違う男女の笑顔が眩しすぎて自分がくすんでいる気がしてくる。 服装一つとっても、グッチやバーバ…

生きてないと死ねない~笑い続けて生きていたい~2019年2月15日

靴下が履けなかった頃のはなし 自分の人生で最も挫折感を味わった頃と言えば、靴下を履くことの出来なかった頃になるだろう。あの頃は恐ろしいほど、何も出来なかった。箸も上手に持つことが出来なかったし、買い与えられた服を着ることも出来なかったし、言…

炬燵からマントル、そして氷風の大川への冒険~2019年2月8日 シブラク 20時回~

広い野原、他には何もない。大雨が降ってきたら、お前さんはどうする? 吹き矢ですか? 鎖鎌だ! 7年越しの夢が叶いました 静かにしろぃっ! 寒波到来 前夜 寒い。とにかく寒い。冷蔵庫の中?くらい寒い。土曜日には『40年に一度の大寒波』がやってくるらし…

目標を据えた一席~はなし亭 2019年1月28日~

大いなる夜-Great Night- 一歩一歩と足を踏み出すにつれて、夜はその色を濃く深くしていく。建ち並ぶビルの小窓から零れる白熱灯は揺らめきもせず、差すように無機質な光で夜の闇に抗っていた。 本所地域プラザBIG SHIPへと辿り着く前のサミットストアでは、…

短歌と位相とバーネット・ニューマンと~2019年1月24日 雑記~

https://www.eng 三十一音の位相 日常生活は正弦波だ。山あり谷ありだけれど、一日を終えてベッドに入ると、最初の位置に戻っている。日々が進むほどに、振幅が大きくなったり、かと思えば小さくなったり、時々、ノイズが乗ったりして、波形が乱れる。 私は…

【Day5】慶安太平記 神田松之丞 2019年1月14日

男は、両手を組んで頭を垂れている。 現実の風景 開演前、私はロビーで待つ人々の表情を眺めていた。エレベータの扉が開き、流れ込むように人々があうるすぽっとのロビーへとやってきた。そして、壁に並べられた一人の講談師の写真を撮影している。ロビーの…