落語・講談・浪曲 日本演芸なんでもござれ

自称・演芸ブロガーが語る日本演芸(落語・講談・浪曲)ブログ!

白さと軽さと心地よさと~2月11日 立川左談次を偲ぶ会~

今日のためにね、一所懸命に稽古してきたんだから 白猫一匹 座布団の上 ある夜。万雷の拍手に迎えられ、舞台袖から大きな白猫が一匹、まるで座布団の上に寝転がるかのようにして現れた。真っ白な顔には居心地が良さそうな笑みが浮かび、嬉しくて堪らない時に…

我々は何に争わされているのか?~争いモンスターとの付き合い方~

毎日少なくとも一回、 何か小さなことを断念しなければ、 毎日は下手に使われ、 翌日も駄目になるおそれがある。 ニーチェ 車内での偶然 電車の中で二人の青年の話を聞かなかったら、そんなことを考えることもなかっただろうし、ぞなもしの友人が私の質問に…

渡辺美里な人達の速度~2月16日 深夜寄席~

羽を光らせ羽ばたいて 鯉は舟乗り 滝昇り ぐんぐんぐんぐん 伸びるべえ 小痴を楽しみ 笑う人 この胸に深々と突き刺さる矢を抜け 新宿の街を歩いていると、擦れ違う男女の笑顔が眩しすぎて自分がくすんでいる気がしてくる。 服装一つとっても、グッチやバーバ…

生きてないと死ねない~笑い続けて生きていたい~

サーファーもどき アメリカの彼 靴下が履けなかった頃のはなし 自分の人生で最も挫折感を味わった頃と言えば、靴下を履くことの出来なかった頃になるだろう。あの頃は恐ろしいほど、何も出来なかった。箸も上手に持つことが出来なかったし、買い与えられた服…

炬燵からマントル、そして氷風の大川への冒険~2月8日 シブラク 20時回~

広い野原、他には何もない。大雨が降ってきたら、お前さんはどうする? 吹き矢ですか? 鎖鎌だ! 7年越しの夢が叶いました 静かにしろぃっ! 寒波到来 前夜 寒い。とにかく寒い。冷蔵庫の中?くらい寒い。土曜日には『40年に一度の大寒波』がやってくるらし…

目標を据えた一席~はなし亭 1月28日~

われわれが表向き装っているものこそ、 われわれの実態にほかならない。だから、 われわれはなにのふりをするか、 あらかじめ慎重に考えなくてはならない —————Kurt Vonnegut Jr.『Mother Night』 大いなる夜-Great Night- 一歩一歩と足を踏み出すにつれて、…

短歌と位相とバーネット・ニューマンと~1月24日 雑記~

ねむらない樹 八月のフルート奏者 永遠でないほうの火 三十一音の位相 日常生活は正弦波だ。山あり谷ありだけれど、一日を終えてベッドに入ると、最初の位置に戻っている。日々が進むほどに、振幅が大きくなったり、かと思えば小さくなったり、時々、ノイズ…

【Day5】慶安太平記 神田松之丞 1月14日

男は、両手を組んで頭を垂れている。 現実の風景 開演前、私はロビーで待つ人々の表情を眺めていた。エレベータの扉が開き、流れ込むように人々があうるすぽっとのロビーへとやってきた。そして、壁に並べられた一人の講談師の写真を撮影している。ロビーの…

落語が生まれた日~1月29日 ニーヌ Spooncast.net~

「さよならテレビ」と落語 https://www.spooncast.net/jp/cast/157712?utm_source=spoonshare&utm_campaign=157712&utm_medium=cast 落語はドキュメンタリーなのかどうか ただあたくしは、そのお取次ぎをするだけのことでございます 存在音痴 何億年も先の事…

親と子と光と影とさよならと~「山口ちはる」プロデュース さよなら光くん、さよなら影さん~

カマンベールチーズを五等分 さよならとは、もう会えないという時に使う言葉です どうして?どうしてもう会えないの? きっと、大丈夫 みんなと同じように出来ない、私 まだ幼かった頃の記憶である。私は図工の時間が嫌いで嫌いで仕方が無かった。なぜなら、…

Is This BL?~1月25日 歌舞伎座ギャラリー 古今亭文菊~

人気には敵わないね 私(そんなことない、そんなことない、そんなことない、そんなことない) ズキュウウウウン 男が男に惚れる瞬間 どこからが恋で、どこからが愛になるのか、私はその境界線が分からない。どちらかと言えば、愛の方が恋よりも深くて濃そう…

【Day4】慶安太平記 神田松之丞 1月13日

男は、こちらを見ながら右手の人差し指で何かを示している 四度、想像の風景 師の背を見た、と男は思った。師の意志が籠る物語を俺は読んだのだ、と男は思った。否、この物語に関わった全ての者達の意志が籠った物語を、俺は読んだのだ、と男は思った。一夜…

手と手を合わせるような温度で~1月20日 ナツノカモ低温劇団 「ていおん!!」~

才能って放っとかれないよね。 ありがとうございます。 ナイジェリア 心に残って忘れられない低温やけど きっかけは一つのツイートだった。ナホシツさんという方が『文章書くの好きなひと低温劇団ライブ行ってレビューしてくんないかな(行けないので…)』とツ…

【Day3】慶安太平記 神田松之丞 1月12日 

男は何かを見つけ、こちらに語ろうとしている。 三度、想像の風景 まず、言葉を見つけなければならなかった。客席に座る男は、そう思った。 目の前で語られた出来事を語るための言葉。単語は主語に形を変え、述語によって受け継がれ、動詞によって動きを始め…

爆笑と凄惨の高低差~1月15日 渋谷らくご 20時回~

マコーレー・カルキン (トイレ流すの、紐なんだな・・・) 待ちかねましたよぉ!グビグビグビ くぁあああああ! 慶安太平記が全然抜けない 犬のように冬が好き 冬が訪れると、自分が犬だということを否が応でも思い知らされる。犬は喜び庭駆け回り、猫はこ…

【Day2】慶安太平記 神田松之丞 1月11日 

男は座して、こちらを見つめ笑みを浮かべている 続・想像の風景 男は、語った、と思う。俺は一話、二話、三話、四話を語ったのだ、と思う。新たなる300人のために、確かに俺は語ったのだ、と思う。一人の男が生まれ、その男の悪行を語り、その男が丸橋という…

私はあなたの親指になりたい 倒錯の変身願望~渋谷らくご 1月13日 14時回~

なんていうかー 和風? あおう!えぎやおうあ! なんで寝るんだよー! ゴクッゴクッ あなたはわたしだったからです 誰でも一度は何かになって 子供の頃、私は女の子になりたかった。とびきり美人で、性格が良くて、誰もが羨む肉体を持った女の子になりたかっ…

【Day1】慶安太平記 神田松之丞 1月10日 

男は座して、こちらを見ている。 想像の風景 男は、座している。紫毛氈の台があり、舞台中央に置かれた座布団に男は座している。男の後ろには六尺六曲の鳥の子紙の和紙屏風がある。 男の目の前には、栗皮色の釈台がある。釈台の右端には新調した和紙で出来た…

この人の古典を聴いた!~1月5日 神田連雀亭~

この人の面白さは、アインシュタインの相対性理論を越えてる。 投げられた球を受け止めた捕手が、そのまま地球7周半してバターになるくらい。 となりのトトロが冥王星のトトロになるくらい、遠い存在 。 言葉で表現できないことはない。 ぞなもしの友人 なん…

浪曲は燃えている! Rokyoku's burning~1月1日 木馬亭~

人は心よ 見た目じゃないよ せめて君のために歌を書きたいけど もどかしい想いはうまく歌にならない スターライトパレードな連雀亭がSEKAI NO OWARI、ならぬ2018年の終わりを締め括った後で、星が降らなくても眠れない夜を過ごした私は、誰に連れて行かれる…

向き合い続けること、立ち続けること~1月4日 スタジオフォー 四の日寄席~

第一回の時には、お客さんが3人しかいなかったんですよ。 みんな、いつの間にか上手くなってねぇ。 ここの珈琲を飲まなきゃね。 思う・思わない 目が覚めると、白い天井が目に入る。今日も白いな、とは思わない。天井がまだ存在していたんだ、とも思わない。…

伝説の年明け 天歌一品~12月31日から1月1日 神田連雀亭~

お客様が先細りしていくかと思っていたんですが、 おおっー! ここで拍手ですか 皆さま、明けましておめでとうございます! 餅の円、縁、宴 実家から逃げるようにして東京に帰る道中、私には何の後悔も無かった。 晴天の朝、久方ぶりに実家に帰り両親の顔を…

あたたかき糸を手繰り寄せて~12月29日 泣いて笑って踊って年忘れ~

温かいお客様だね、今日は マーケティングに纏わるお話を あれ、9両? ヨイヤァサァ 演芸の夜明けは近い 暮れは暗いニュースが多い中で、明るいニュースがTwitterのタイムラインを賑わせていた。 『東家一太郎・真山隼人 平成30年度(第73回)文化庁芸術祭大衆…

粋と可憐の花篝~12月28日 新鋭女流花便り寄席~

あ、またいる・・・ ぷ、ぷぷっ、ぷぷっぷ 会えなくて残念じゃった 暮れも押し迫った12月28日。Twitterのタイムラインを眺めてみれば、皆思い思いの場所で楽しんでいる様子。どこでどんなことがあって、誰が何を思っていたか、Twitterを通して知ることが出来…

この胸いっぱいの浪曲を~12月23日 木馬亭大忘年会~

Whole Lotta Rokyoku 草葉の陰から 遠路はるばる福岡の地から シャンシャンシャン ソンソンソン 浪花節だよ人生は 文菊師匠への愛と琴調師匠の志を記事にしていたら、気づけば朝練講談会の時間を過ぎており、しまった!と思って後悔するも、本日の目当ては浪…

志だけもらっておきな~12月22日 暮れの鈴本琴調六夜~

つーーーーーーるーーーーー おいら、清水の次郎長の子分になるんだ! スッテンテンテンテレツクテンテン よっ!日本一! 貞橘会を終えて行くわ鈴本演芸場。もっと行列になっているのかな、と思いきやそれほど多くは無い。幾ら神田松之丞さんが人気と言えど…

神は細部に宿り、意志の解れを繕う~12月22日 古今亭文菊独演会~

あたしは金魚を眺めたいんだよ。 みゃおうっ!!!! ??? 長年連れ添う女房だよ また、夢になるといけねぇ 目が覚めて時計を見れば午前四時。書きかけの記事を書きながら、今日はどこへ行こうかと考える。三連休は特にどこへ行くという計画も立てていない…

地下帝国の三段打ち~正月初席 池袋演芸場編~

Should I stay or Should I go 魔窟 三段打ち 正月初席の池袋演芸場を一言で表すとすれば、『長篠の戦い』ということになる。前記事の『新宿末廣亭編』では、一部が春風亭昇太師匠、二部が桂竹丸師匠、そして三部が桂文治師匠という、信長・秀吉・家康という…

短歌ください~笹井宏之氏とThe Smiths ある一つの短歌について~

たんかください 短かください 短歌ください 短歌下さい お願いですから たんかください 駅の通路に落ちていた片方だけの赤い手袋を見た時「あっ、私だ」と思った。 家路へ急ぐ人々は『私』に目もくれず足早に去っていく。私は一瞬立ち止まって『私』を見つめ…

神田松之丞はなぜ最低で最高なのか~TBSラジオ 問わず語りの松之丞~

芸人を過保護にすると、面白い芸人が出てこなくなるっていう怖さもある 『爆笑問題・太田光でさえ呆れた「神田松之丞」の非礼ぶり』という 記事を見た私の反応(は?) 出る杭は打たれるべきか、飲み込まれるべきか。 人間だれでも最低で最高だ 憤怒と正しさ…