落語・講談・浪曲 日本演芸なんでもござれ

自称・演芸ブロガーが語る日本演芸(落語・講談・浪曲)ブログ!

落語

第10回 どんぶらこっこ ゑ彦印~バブルと鉄道と菜と煎餅と神の共演~2018年9月5日

イナモリ商店!? 千早駅ってのがあるんですよ。 嘘だと思ったらWikipediaで調べてごらんなさいな クイズ!ドレミファドンだったら即座に分かる落語の出だし。 「植木屋さん、ご精が出ますな」 まっつぐかぁ、いいなー、下町だなぁ。 スーザン・ボイルになっ…

極上の闇鍋~立川流のあたらしい会 新・2~2018年9月2日

全員ウケてるでしょ。腹立ってくるんですよ。 優しい志らの兄さん。僕の出番の前にね、こんなことを言ってくれましたよ 。思いっきり滑って来いって。いい兄さんだなぁ。 会場はお江戸日本橋亭。雨が降って蒸し暑い中、大勢の人だかり。志ら乃師匠が出てきた…

2018年9月1日 池袋演芸場~雷門助六 桂伸治~

あたしの長講は10分 ちょうこっとなの 待ってました!大門町 曇天の空模様の中、本日は池袋演芸場の昼夜入れ替えなしの公演に行ってきた。昼席は満席で立ち見も出るほど。昼席トリを務めたのは雷門助六師匠。演目は気の長短。トリで長短かぁーと思いつつ、目…

挑戦と異空間の創造~第九回桂伸べえ落語会~2018年8月31日

親父の持つ独特な雰囲気、 あれあたくしのほうではフラ?っていうんですが、 ふっと笑いたくなるようなおかしみね、 それは勉強してできるもんじゃないんです 仕事が早く終わる水曜日。西新宿ミュージックテイトにて『第九回 桂伸べえ落語会』に行ってきた。…

殺し屋のメロディ  春風亭朝七 ~江戸標準のスーパー前座~ 2018年8月22日

落語の世界にも身分制度というものがあります。 見習い、前座、二つ目、真打、ご臨終 落語家の社会には前座というものがいる。 寄席に行くと開口一番で出てきて座布団に座り、話をするのが前座である。なぜ、最初に出てきて落語を披露するかと言うと、持ちネ…

男が惚れる男の中の男 ハードボイルド・ダンディ 柳家小満ん 2018年8月21日

樽で作った酒ってのは、知らぬ間に減っちまうんだってね。 なんでも、天使の飲み代って言うそうじゃねぇか。 粋だねぇ ダンディの基準は何だろう。缶コーヒーのBOSSのマークだろうか、ロバート・デニーロだろうか、アル・パチーノだろうか、それとも坂野? …

寄席における録音行為について 2018年8月8日

Twitterで話題になっている『落語会の録音』行為について、落語ファンとして書かずにはいられないので、書いておく。 録音技術の向上によって、誰もが簡単に録音が出来る環境になってしまった。ICレコーダーなどを持ってライブ会場に行く人間も多々いる。非…

絵本と哲学と恋愛の混沌~THE 鯉八 Worldを見Chao~2018年7月30日

今日は瀧川鯉八独演会、『ちゃお2』を見てきた。入場と同時になぜかチラシと金平糖を貰える。あくどい作戦が既に入場と同時に始まっているのだなと感じる。ざっと周囲の客層を見ると女性層が圧倒的に多い。 落語家の独演会は寄席とは異質の空間である。寄席…

浪曲、テレビ業界の衰退、そして日本の終演について 2018年7月29日

風呂に入ると気分が高まり、鼻歌を歌うことが良くある。かつて、文化放送でラジオパーソナリティを務めていたサンキュータツオは、浪曲とは「鼻歌がずっと続いている感じ」と表現した。まさしく浪曲を言い当てていると思って、私はすぐにその言葉をメモした。…

テレビを捨てて寄席に行こう 2018年7月24日

かれこれ数年になるだろうか。とんとテレビを見る機会が無くなった。そもそも家にテレビが無い。テレビなぞあっても邪魔だし、観たところでありきたりな番組しかやっておらず、面白いと思う番組は殆ど無い。つまらないとはっきり言ってしまって良いと思うく…

落語は誰にでもできる(?)2018年6月25日

言葉を発することが出来るのは、大人も子供も変わらない。言葉を発することが出来れば、他者との意思の疎通を図ることができる。 他者との意思の疎通を行う上で、大切なことは共通の認識を持つことである。 林檎と言われて黄色くて丸く、齧ると酸っぱいと想…

落語界の魔球 桂伸べえ 2018年6月24日

正統派と呼ばれる落語家は数多いる。が、私が思うのは「一体何が正統で、何が異端であるかというのは、観る者にしか判別できない」ということである。 同じように、芸の上手下手というのも観る者が決める。何百・何千席を見れば自ずと芸の良し悪しも分かって…

鹿児島の怪鳥 三遊亭歌之介 2018年6月2日

サム・クックやトニー・バロウズなど、魅惑的な声を持つ人は実に幸運だと思う。七色の声を持つという人間というのもいるらしい。七色も声を持っていたら、聴いているだけで退屈しない。落語家にもそういう類の声色を持った者が数人いる。 落語家には、声色や…

落語界のマッドマックス 三遊亭笑遊師匠の爆音のラフ・ロード 2018年5月29日

誰もが脚光を浴びる世の中では無いことくらい、私はとうに知っていたのだが、これほどまでに脚光を浴びない爆笑王はいないのではないだろうか。三遊亭笑遊、齢68にして気合いと大音量の声で爆笑をさらっていく落語家である。 笑いに貪欲で、とにかく大声を出…

落語の敷居は高くない 2018年5月19日

千里の道もピップから 日本の演芸は、伝統があって格式張っていて、金持ちの娯楽と思われている。 南部 虎弾みたいな眼鏡を掛けた老婦人が、着物姿でプードルを抱きながら、「愚民どもの汗が、あたくしどもの血と金になるザマス」と言っている姿を思い浮かべ…