2019-01-01から1年間の記事一覧
闇の深さに怯えながら、それでも覗き込むのさ 縁の意と意図、糸 「どうにもならんよ、こればっかりは」 見知らぬ居酒屋で、齢65になろうかという男はそう言って日本酒を飲んだ。お猪口に並々と注がれたお燗のしてある酒を、嬉しそうにぐいっと飲み干すと、ぷ…
ぬくもりという名の獣道 Moanin' いつもと同じ時刻に起きる。上方遠征最終日の三日目、天気は良好である。それまでの二日間は、降りしきる雨ではなく疎らに降る雨であったため、幸いにも服が濡れて気分が落ち込むということは無かった。 室内鑑賞が主である…
えっ 子供が生まれたんですよ こっちー 転失気問題 すみれの花が~ ちんぴはちんぴ 一心寺から繁昌亭へ 一心寺を出て繁昌亭まで歩く。およそ1時間ほどで到着した。 会場前にはゾロゾロと人が集まっている。チケットを切ってもらい、中に入ると、そこには何と…
抽象絵画 ジャコメッティとヤナイハラ 一心寺 その心の先にある光 辻征夫で目が覚めて 朝6時に目が覚めた。雨音は無い。くしゃくしゃのシーツに紛れて、流れることなく留まった枕の横にあった辻征夫の詩集を手に取りページを開く。雨についての詩を読む。私…
私は知りたがり。全部知りたい。知らされていたい。 byカール・ラガーフェルド そこにしか無いもの どんな場所にも、どんな人にも、その場所にしか無いもの、その人にしか無いものがある。嘘だと思うなら、その場所に行ってみれば良い。会うべき人に会ってみ…
ウナちゃんマン どないやっちゅーねん ぱんつ一丁っすよ これだよ めんどくせぇ 1か月前 渋谷らくごの7月公演が公開になったとき、私は番組を見て思った。 ホストクラブやんっ!!! もちろん、落語好きには堪らない、もう一度書く、堪らない四人が出ている…
人の心の向き不向き、思えば心地が良いだろう さすらう雨にひたひたと 雨だ。雨が降っている。行き交う人々は傘を差して、雨から逃れるようにして足早に走り去っていく。時折、私の傘がすれ違う人の傘にぶつかる。「すみません」と言って前に進む。謝りなが…
僕の方が先輩 同い年 アニメ知らない人には何のこっちゃ 愛のあるdis バーのある暮らし 僕はバーカウンターの隅っこに座って、お気に入りのJAZZを聴きながら葡萄を使ったカクテルを飲んでいた。開店してまだ数分も経っていない広々としたバーを見渡しながら…
自分の心だけを信じている あなたの常識が、 僕の常識に必ずしも当てはまるとは限らないんじゃないですか? 答えたくないですね それは哀しい二時間の始まり 「森野さんって、何のために生きてるんですか?」 人の少ないファミレスの一角に座り、目の前にい…
見えるものと、見えないものを一つに 円山応挙の幽霊画 百の顔、千の顔が浮かんでは消えた。 だがいずれもシッダルタの顔に違いなかった。 雨に降られて 文菊に振られて 「マ、マジか・・・」 小雨振る永田町、国立演芸場の前で私は茫然と立ち尽くしていた。…
山下メンタル 俵万智 コント 笑い 星に願いを 触れるまではシュレディンガー 子供の頃、炬燵に入っていた時に目が覚め、喉が渇いたので起き上がるとテーブルの上に透明な液体の入ったコップがあった。そのコップに入っている液体が水だと思って飲んだら甘口…
死は愛の眼差しによって目覚める あらゆる意味において、強烈な滑稽さを有している 風は子供たちなんです 死者の心臓の鼓動だけを集めた島 快晴の日には 天気がとても良かったので、出掛けたいと思い、とある人のツイートをきっかけに、国立新美術館に行って…
好きになった人が 飲んだんじゃなくて吸った スケジュール・ミス はっはー シラ切り坊主 いけないことだと頭では分かっているけれど、どうしてもやめられないことが、誰にでも幾つかあるのではないだろうか。『分かっちゃいるけど止められない』とか『かくす…
ロックンロールってまだ音楽のジャンルとしてあるんですか? 今日人類が初めて Good Night 数え切れぬ Good Night 夜を越えて Everything that’s small has to grow. 寄席のロック・フェスを君は体験したか? 何か始めようと 誰にも相手にされなくて、何か行…
あの~、あれですよね。ははっ、ねぇ、大将? 言わせてもらいますよ、こっちゃぁ、金払ってんだから 死んでも来ないよ、こんなところ! 済し崩し 『信じられぬと嘆くよりも 人を信じて傷つくほうがいい』と歌ったのは、海援隊であったと思う。幼い頃、歌詞が…
せっかくですから、楽しんでいってくださいね ゴジラだぁ! 上方から江戸へ つい二日前の出来事がまるで夢だったかのように、私は東京で目を覚ます。目的があると、体は嫌でも目が覚める(嫌じゃないけど) ぼーんと鳴る鐘のように起きて、パパっと服を着替…
すごいいい時期に関西にお越しになられるとは! 全日程の全演者が本当にいい演者なのですよ!どの日かは是非とも! 繁昌亭の至近距離にある「ワーズカフェ」さんは、美味しいお食事や飲み物をいただけますよ〜 これから、開始やぁ! 上方の神様 朝、目を覚ま…
1000円札の肖像だけ、かなりの酔っ払い 電気を消して 虎ちゃんのためや 読みまちGuy 信じてもらえないかも知れないけれど、本当のことだから話す。『落語と講談』のチケットを買う時に、私はちらっと『乙夜寄席』のチラシを目にしていた。チケット売り場で買…
南森町駅で降りてっと ほああ~、繁華街だなぁ。 おっ!天満天神繁昌亭だぁっ! 来たよ 上方遠征 暑さは我慢できても、上方落語への熱さは我慢できない。 東京では桂春蝶師匠や桂紋四郎さん、桂三四郎さんなどが活躍されているが、上方にはまだまだ私の知ら…
上がった 上がった 上がったぁ ◎◎が上がったぁ~ 地獄はあいつにとって故郷です 奴は大金を得られるなら地獄にだって行きますよ、武器も持たずにね -Apache- Incredible Bongo Band 大佐から手紙が届いた。大佐の命令は絶対である。否、命令などでは決して無…
返す返すも貧す鈍す 扇子巻子が好かん酔漢 萬子筒子に索子信ず 金糸銀糸に近視禁止 タレソカレソノタソガレガシー 綻びたとて傷にもならぬ、そんな約束を破られて一人。ぽつりぽつりと街角に、隠れるように歩きながら、何から身を隠そうとしているのかも知ら…
な、な、な、何を抜かしやがるんでぇい!あべこべだい! 喋るのが下手なオイラでも、上手に話せるようになりますか 物覚えが悪くても、オイラは上手に話せるようになりますか 今は自分を信じて、喋り続けていたい。 全ての思いを、文菊師匠はたった一席で纏…
どんとこい 風が騒ぐ夜は 4月27日の朝から5月4日の夜まで、私は旅に出て、そして、恋をした。 恋をすると、言葉が混み合って纏まらず、記事を書こうにも上手く『流れ』が掴めない。それまで当たり前のように演芸について語ることが出来ていたのに、目の前の…
ゴールデンウィークの一人旅。 湖や滝や日本庭園など、自然の美しさ、日本の風景というものを強く体験することができた。 山について僕が感じたことを語ることにする。 山梨県にある母の白滝を見るため、僕はカメラを持って滝の写真を撮っていた。丁度、そこ…
Laugh and the world laughs with you, weep and you weep alone. ―――Ella Wheeler Wilcox 『Solitude』 Solitude Man 大勢の人々がいる空間が苦手だ、人混みなどを見るとゾッとする、と、あなたが一度でも思ったことのある人ならば、きっと私はあなたと友達…
朝顔 昼顔 夕顔あれど 寄席に咲くのは笑顔の花ぞ 誰が咲かすか 高座をごらん 扇子 手ぬぐい 座布団一つ 裃振り分け 江戸の風 私の心の草花は 光を浴びねば育たない 養分取らねば育たない 笑いという名の光を浴びて 笑合成でもしやしょうか 色んな笑を浴びま…
たたみからたたみかけられたたみがみたたたみをたたんでしまうたたり 畳から畳み掛けられた民が見た畳を畳んでしまう祟り わたしがわたしにわたしをわたしにわたしのわたしとたわしのわたしとわたわたしながらわったし 私が私に私を渡しに私の私とタワシの私…
女性というのは覚悟と本気の生き物かも知れませんよ、苦沙弥先生 これェ、要らないんだけど―――どうする? 浮く足 泳ぐ足 今日はずっと3cmくらい地上から足が浮いていたのではないかと思う。それくらいに私はフワフワしていたから、見る人が見たらクラゲと見…
BIG CHANGE is GOOD(?) どうした、森野 人々が殺し合いに注いできた情熱を洋服とセックスに注ぎ込むような街、 渋谷で、 私、先祖が殺し合いに注いできた情熱を落語に注いでいる。 何の生産性も無いし、敵はむしろ自分なんだけど、 ただ笑うためにユーロ…
Life is a tragedy when seen in close-up, but a comedy in long-shot. 人生はクローズアップで見れば悲劇だが ロングショットで見れば喜劇だ 高田馬場の十六文キック 高田馬場にある早稲田松竹でエミール・クストリッツァ監督の『ジプシーのとき』と『アン…